朝ランは、自宅を出て、そのまま走って帰ってくるのが一番簡単です。荷物はほとんどいりません。走り終えたら家でシャワーを浴びて、着替えて通学・出勤するだけ。
ただ、夏はこれが予定どおりにいかない日があります。朝なのに予想以上に暑かった。思ったより遠くに来てしまったが途中でバテた。自宅から離れた場所のグループランに参加した。そんなとき、近くにランニングステーションもシャワーもないと、「汗だくのまま電車に乗るしかないのか」と困ります。
先に言ってしまうと、最低限の準備と配慮があれば、電車で帰れます。むしろ夏は、電車を避けようとして無理に走り続けるほうが危険です。
走って帰れなくなるのは、珍しいことではない
体調に問題がなく、無理のない距離なら、そのまま走って帰るのが一番シンプルです。ただ夏は、気温と湿度で同じ距離の負担がまるで変わります。普段なら何でもない距離でも、暑い日は急に脚が重くなります。
よくあるのは、こんな場面です。
調子がよくて、知らない道を走っているうちに、予定より遠くまで来てしまった。行きは元気でも、帰りは同じ距離を走らなければなりません。現在地から自宅までの距離を確認して、無理そうなら近くの駅から電車で帰ります。
暑さでバテるパターンもあります。朝5時台、6時台でも蒸し暑い日は多く、日差しが弱くても湿度が高いと汗が蒸発せず、体温が下がりません。走り始めは平気でも、途中から急に身体が重くなります。ペースが落ちたら、予定距離を守ることより、無事に帰ることを優先してください。
グループランも注意が必要です。集合場所まで走り、みんなで走り、さらに自宅まで走って帰ると、合計距離は思った以上に長くなります。冬なら走って帰れても、夏は同じようにはいきません。最初から行きか帰りだけ電車にすると決めておく、体調次第で途中から切り替える。そういう選択肢を持っておいたほうがいいです。
夏は早い時間の電車を使えるようにしておく
電車で帰る可能性があるなら、できるだけ早く走り始めるのがおすすめです。5時から5時半頃に走り始めて、6時台に走り終えるイメージ。6時台スタートまでなら、路線にもよりますが、通勤ラッシュ前の比較的空いた電車を選べます。混んだ車内では、汗をかいた状態でほかの乗客と距離を取るのが難しくなり、申し訳なくなってしまうのでおすすめできません。
早起きは暑さ対策のためだけではなく、走って帰れなくなったときの保険でもあります。「何時に走り始めるか」だけでなく、「何時までに走り終えるか」も決めておくと安心です。
持ち物は最低限でいい
走って帰る予定の日でも、夏はこれだけ持っておくと安心です。
一番大事なのは、乾いた替えのTシャツ。走り終えて汗を拭き、着替えるだけで、身体の不快感も周囲への影響もかなり減ります。薄手のものなら荷物になりません。
小さめのタオルも一枚。汗拭きシートだけでは水分を取りきれないので、まずタオルで拭いて、それからシートを使うほうが効率的です。シートは汗や皮脂、においを軽減してくれますが、体温が高ければまた汗は出ます。汗を止めるものではなく、電車に乗る前の最低限のケアと考えてください。
着替えた後の濡れたウェアを入れる袋も必要です。そのままリュックに突っ込むと、ほかの荷物まで濡れます。ジッパー付きの袋か防水袋を一つ。
あとはスマートフォンかICカード。走って帰る予定でも、途中で電車に切り替えられるようにしておきます。スマホの充電切れが怖いので、交通系ICカードや少額の現金があるとより安心です。
これらを背負って走りたくないなら、駅のコインロッカーに預けておく手もあります。走るときは身軽に、帰りにロッカーで回収して着替える。荷物を持つ日は、これが一番ストレスがありません。
そもそも荷物を持ちたくないなら、インナーで解決する
もう一つ、荷物自体を減らす方法があります。MILLETのドライナミックメッシュというインナーを、Tシャツの下に着ることです。
見た目は少しアレで、私も着る前はかなり不信感がありました。ただ、実際に着て25km走った後でも、上のTシャツはほぼサラサラ。汗でびしょびしょになるのを、インナーが防いでくれます。一度それを実感してからは、ロングランや大会のときには手放せないと感じています。
これを下に着ていれば、着替えなしで電車に乗れると思います。
電車に乗る前と、乗ってから
走るのをやめたら、すぐ改札に向かわず、数分歩きます。歩きながら呼吸と心拍を落ち着かせて、日陰や人通りの少ない場所でタオルで汗を拭く。できれば濡れたTシャツを脱いで、乾いたものに着替えます。
走った直後は体温が高いので、着替えてもまた汗が出ます。完全に止まるまで待つ必要はありませんが、少し歩いて体温を落ち着かせてから着替えるほうが、再び汗だくになりにくいです。水分も補給してから乗りましょう。
車内では、席が空いていても、身体やウェアが濡れているなら立って帰るほうがいい。空いている車両、ほかの乗客と距離を取りやすい場所を選びます。濡れた服やタオルは袋に入れて、座席や壁、ほかの乗客に触れないようにする。
夏の朝ラン後に、汗を完全になくすことはできません。だからこそ、ラッシュを避ける、拭く、着替える、袋に入れる、空いた車両を選ぶ、座らない。この最低限の配慮だけは守りたいところです。
体調が悪いときは、マナーより安全
大量に汗をかいて身体が重いだけなら、歩いて駅へ向かい、電車で帰れば大丈夫です。ただ、頭痛、めまい、吐き気、寒気、意識がぼんやりするといった症状があるなら、単なる疲労ではないかもしれません。無理に一人で電車に乗ろうとせず、まず涼しい場所へ移動して、水分と塩分を補給する。症状が強い、あるいは改善しないときは、周囲の人や駅員に助けを求めてください。
汗をかいたまま電車に乗る遠慮より、体調を悪化させないことのほうがずっと重要です。
帰り方を決めすぎない
グループランの日は、「集合場所まで走って、みんなと走って、自宅まで走って帰る」と考えがちです。でも夏は、当日の気温と体調で帰りの負担が大きく変わります。最初から全部走り切ると決めるのではなく、「元気なら走って帰る。厳しければ電車」くらいにしておくほうが安全です。帰りだけ電車という選択肢があれば、自宅から離れた場所のグループランにも参加しやすくなります。
HINODEのグループランでも、無理に集合場所から自宅まで走って帰る必要はありません。夏は特に、距離より体調を優先してください。
替えのTシャツとタオルと袋を持つか、汗を通さないインナーを着て、早い時間に走り始める。無理だと思った時点で走るのをやめて、電車で帰る。その判断まで含めて、夏のランニング対策です。
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