朝起きるために必要なのは、目覚ましより「待っている人」かもしれない

朝起きるために必要なのは、目覚ましより「待っている人」かもしれない

朝ランを続けるコツとして、よく「前日からウェアを着て寝る」とか、「玄関に靴とボトルを並べておく」みたいな話があります。これは間違っていないと思います。仕組み化で摩擦を減らすのは基本です。

ただ、仕組み化には限界がある、というのが半年ほど日の出ランを続けてみての実感です。

どれだけ準備を整えても、最後に靴を履くのは自分だし、ドアを開けるのも自分だし、一歩目を踏み出すのも自分です。このラスト数センチのところで、結局は意志の力が必要になる。仕組みを完璧にしても、この部分の摩擦はゼロにはなりません。

だから、「仕組み化すれば朝ランは続く」という話をそのまま信じても、多くの人は途中で崩れます。ラスト数センチの摩擦が思った以上に重いからです。

では、意志力を鍛えるしかないのか。たぶん、そうでもありません。別の方法があります。自分の意志の代わりに、他人に背中を押してもらうんです。

「人が待っている」は、意志力より強い

私はHINODEという日の出ランコミュニティを運営していて、平日の朝に皇居や代々木公園で人と集まって走っています。集合時間が先に決まっていて、そこに人が来る。

この状態にしてしまえば、正直、自分の意志はあまり関係なくなります。

走りたい気分かどうかより先に、「行く」が決まるからです。友達と晩ごはんを食べる約束をしていたら普通は行きますよね。それと同じです。

前日の夜の行動も変わります。早く寝ようとするし、寝るのが遅くなってしまってもアラームを何重にもかける。「寝坊したら明日ランができなくなる」より、「寝坊したら人を待たせる」のほうが強力な理由になりますよね。

朝の時点では「今日は走りたくない」と思っている日もあります。それでも人が待っているから、仕方なく靴を履いてドアを開ける。

一歩目さえ出れば、あとは進む

でも面白いのは、渋々でも走り始めてしまうとそのあとは意外と進むことです。

数歩進んで、体が起きて、呼吸が整って、少しずつ気持ちよくなってくる。集合場所に着いて、仲間と合流して、話しながら走って、終わってコーヒーなんて飲んだあとには「今日も走ってよかった」に変わっています。

HINODEを始めてから半年ほど経ちますが、「今日走らなければよかった」と思った朝は一度もありません。毎朝走れているのは、本当に、参加してくれるみなさんのおかげです。

続けたいなら、参加者ではなく「担う側」に回る

ここからが本題です。

もしこれを読んでいる人の中に「朝ランを続けたいけど続かない」と悩んでいる人がいるなら、僕が一番おすすめしたいのは、自分が主催側に回ることです。

たとえばHINODEで「水曜の皇居ラン、僕がキャプテンやります」と言ってくれれば、その時点であなたの朝ランはほぼ成功すると思います。人を待たせる側になった瞬間、責任感が意志力の代わりをしてくれるからです。一人で走ろうとすると最後の数センチの摩擦で崩れますが、キャプテンになってしまえば、その摩擦は先ほど書いた「友達との約束」と同じ重さに変わります。

HINODEは最近、京都支部ができました。東京だけでなく、大阪、札幌、沖縄、、、ほかにも朝焼けが綺麗な街はいくらでもあります。そういう場所で「日の出ランをやりたい」という人がいれば、現地のキャプテンをお任せしたいと思っています。遠慮なく声をかけてください。

もちろん、HINODEという枠にこだわる必要もありません。自分で別のランニングコミュニティを立ち上げるのも、すごくいいと思います。「朝、誰かが自分を待っている」という状態を自分の手で作れれば、形はなんでもいい。

僕がこの活動を続けているのは、朝ラン、特に日の出を見ながら走ることの気持ちよさを、もっと多くの人に知ってほしいからです。いつかどこかの街で、顔を合わせて一緒に走れる日が来るといいなと、本気で思っています。

HINODEでは、毎週3回ほど、日の出の時間帯に合わせて集まり、ゆっくり走っています。
参加無料で、一人参加の方も多いです。
朝に約束を入れてみたい方は、ぜひ一度参加してみてください。

Strava:https://www.strava.com/clubs/hinode
Instagram:https://www.instagram.com/hinode_run/