「朝、日の出とともに走るのは気持ちがいい」
誰もがそう頭では分かっています。しかし、実際にそれを習慣化し、継続することは簡単ではありません。特に冬の寒い朝や、仕事で疲れた翌朝、布団の温もりから抜け出すには相当な覚悟が必要です。
自分は意志が弱いから続けられない、と思っていませんか?
実は、日の出ランを続けるために必要なのは、強靭な精神力ではなく、ちょっとした「仕組み」と「考え方」です。
今回は、私自身が実践し、HINODEのコミュニティでも推奨している日の出ラン継続のための具体的なコツをまとめました。明日から実践できるテクニックばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。
1. まず必ず起きること(二重アラーム作戦)
スタートラインに立つためには、まずベッドから出なければなりません。ここでのコツはアラームを二重にかけることです。
具体的には、まずスマートウォッチの振動で起きるようにセットします。そして、その3分後に鳴るようにスマホのアラームをセットし、そのスマホをベッドから離れた、かつ音が聞こえる場所(床など)に置いておきます。
スマートウォッチだけで起きられることもありますが、ベッドの中で目覚めてしまうと、二度寝の誘惑があまりにも強すぎます。物理的に体を起こして歩かないと止められない場所にスマホを置くことで、強制的に覚醒を促す仕組みです。
ちなみに寝る時にスマートウォッチはつけられないという方もいると思いますが、その場合はスマートウォッチではなくアラームを2つ用意すれば問題ないです。
2. ランニングをするんだという意思を介在させない
スマホのアラームを止めにいったその場所に、前日のうちから必要なウェアを全て揃えておきましょう。
ランニングパンツ、シャツ、キャップ、手袋など、一式を完璧にセットしておくのが大事です。朝起きてから「靴下はどこだっけ?」と探すのに1分かけてしまうと、そのわずかな間に「今日は寒すぎるので筋肉が動きにくく怪我をしやすい」などと、人間はランニングをやらないそれっぽい理由をいくらでも思いついてしまいます。こと言い訳を作るのは天才的な生物ですからね。
一つでもアイテムが見当たらないと、それだけでやる気は結構削がれるものです。思考停止のまま着替えられるよう、完璧な準備をしておきましょう。
3. そのままの勢いで外に出る。考えない
着替えたら、そのままの勢いで玄関を出てしまいましょう。考えないことが重要です。外に出てしまえば、もう走るしかありません。
もちろん、走るのが楽しくなってきたら、このような強制的な仕組みだけに頼る必要はなくなり、「走りたい」という気持ちが背中を押してくれるようになります。しかし、どれだけ走るのが楽しくなっても、気持ちには波があります。モチベーションが上がらない日のために、この思考停止で外に出る仕組みはどんな時でも用意しておくべきです。
4. 距離ではなく時間で走る
走り始めた時、張り切って「今日は5キロ走ろう」「10キロ走ってみよう」という目標を立てがちですが、これは多くの人がやってしまいがちな失敗です。
仮にその距離を走れたとしても、苦しさが勝ってしまい、ランニング本来の楽しさを知ることが叶わなくなってしまうからです。そのため、最初は「15分走る」「20分走る」と時間で決めるのがおすすめです。
時間が決まっていると、早く終わらせようとして極端な速度を出すことがなくなります。無理をしないため怪我のリスクもかなり減りますし、余裕を持って終えることで「実は思ったよりもランニング楽しいかも」と思いやすくなります。
5. PDCAサイクルを回す
できればスマートウォッチをつけて、心拍数をはじめとしたランニング中の各種数値を計測し続けましょう。「ダイエットのコツは体重計に毎日乗ることだ」という話があるように、数字を見れば改善したくなるのが人間の性です。
そして、その改善は我流でやるのではなく、正しい知識を取り入れましょう。ChatGPTやGeminiなどの生成AIとディスカッションしたり、YouTubeで解説動画を見たり、ランニング本を読んだりして適切な知識を獲得し、実践していくことで実現します。
ランニングは日々の積み重ねであり、もっと言えば一歩一歩の積み重ねです。とにかく反復回数が多い運動なので、少しでも以前より良い動きをすれば、それは複利のように効いてより良くなっていきますし、その逆も然りなのです。悪いフォームで走り続ければ、膝などを壊すリスクを高めてしまいます。初心者ほど、理論で頭でっかちになりながら運動していくのがいいと思っています。(おすすめの本は記事の末尾に記しておきます)
6. 無理をしない
仕事が忙しくてどうしても睡眠を確保できそうにない日や、天候が悪い日、体調が悪い日は思い切って休みましょう。
睡眠時間が足りていない時は如実に怪我のリスクが跳ね上がるという研究結果がありますし、雨の日は滑るうえに風邪をひくリスクもあります。体調が悪い日はシンプルに休むべきです。大丈夫です。規律を持っている人、あるいは持とうとしている人なら、数日休んだところですぐに何事もなかったかのように習慣を取り戻せます。
どうしても不安なら、「室内でもも上げを5回だけやる」などをルールにして、それをやったから今日は走ったことにする、というのでも十分です。
7. ギアを揃える
形から入ることも重要です。ちゃんとしたランニングシューズを買わないと怪我をしますし、快適さも違うので、ランニングの楽しさがわからないままやめてしまうかもしれません。最初はシューズだけでいいです。
慣れてきたらウェアも買いましょう。あまりの快適さに驚くはずです。特に、ポケットが腰回りについていてスマホや鍵を入れても一切揺れないランニングパンツは定番ですが、これは本当に感動します。
優れたギアはランニングのストレスを極限まで削ってくれるので、ランニングをやめる理由をなくしてくれます。スマホを手で持ちながら走るなんてストレスフルすぎて、僕なら1週間も続けられません。
8. 仲間を見つける
1人で走るのが好きな方はそれで構いませんが、やはり1人だとなかなか日の出ランは続けられない...という人の方が多数派です。普通に考えて、日の出の時間帯に走るという行為はだいぶエクストリームですからね。
そんなときは、同僚や友達に「最近ランニングしているんだ」と話してみましょう。実は始めたいと思っている人や、「1ヶ月前に始めたよ!」という人、あるいは隠れたエリートランナーなどが見つかると思います。なんてったって日本のランニング人口は1000万人いると言われていますから。
それに、ランニングをやっていると口にすることが、「自分はランナーなんだ」という自認を深める行為になり、「走れる自分」というアイデンティティを強化することにも繋がります。
HINODEで仲間を見つけよう
そしてもちろん、HINODEを仲間を見つける場所として使ってください。
HINODEに参加している人たちは、単なるランナーというだけでなく、「日の出でよく走っている」という共通点がある人たちなので、すぐにランニング仲間になれると思います。
- 東京在住の方: 水曜の皇居ランや日曜の代々木公園ランに参加するだけで、一緒に走った人が仲間になります。
- 遠方の方・タイミングが合わない方: 月曜のバーチャルランに参加してみてください。たとえ走るのはあなた1人だったとしても、「同じ時間に、同じ空の下で、世界のどこかで走ってる人がいる」という事実が、背中を強く押してくれるはずです。また、定期的に出張ランはやっていきますのでいつでもHINODEのInstagramに連絡してください。
最後に:太陽は毎日、何度でも昇る
日の出ランは、単なる運動習慣ではありません。それは、1日の始まりを「自分との約束を守れた」という小さな勝利でスタートさせる、人生を少しだけ前向きにする儀式のようなものです。
最初は布団から出るのが辛い日もあるでしょう。計画通りにいかず、失敗してしまう日があっても構いません。そんな時は、また次の日の出からやり直せばいいだけです。太陽は毎日、誰にでも平等に、必ず昇ってくれますから。
強靭な意志なんて必要ありません。今回紹介した仕組みを取り入れて、まずは明日の朝、アラームをセットするところから始めてみませんか?
HINODEは、そんなあなたの一歩をいつでも待っています。同じ空の下で、一緒に走りましょう。
【おすすめの書籍】
- 最高の走り方(弘山 勉)
- 超効率的なフォーム理論で「ベストな1歩」を作るための指南書。
- ダニエルズのランニング・フォーミュラ(ジャック・ダニエルズ)
- 世界中のランナーが参考にする、科学的トレーニングの世界的名著。
- リディアードのランニング・トレーニング(アーサー・リディアード)
- 現代のランニングトレーニングの基礎を築いた、有酸素能力開発のバイブル。
- サブ2.5医師が教えるマラソン自己ベスト最速達成メソッド(諏訪 通久)
- 医師の視点から、効率的かつ怪我を防ぎながら記録を狙うためのメソッド。
- 常識破りの川内優輝マラソンメソッド(津田 誠一)
- 市民ランナーの星・川内優輝選手の強さを支えた、独自の練習スタイルを解説。
- マラソンは毎日走っても完走できない(小出 義雄)
- 「Qちゃん」こと高橋尚子選手を育てた名伯楽が教える、市民ランナー向け練習法の決定版。
