HINODEのことを知ってくださって、日の出ランしようと思い立ち、行動してくださる方が増えてきました。でも実際に日の出ランをご一緒した時に睡眠時間を聞いてみると「4時間ちょっとです」とおっしゃる方がいました。
まず第一に、私はHINODEを知ってくださり、日の出ランをしてくださるだけでも本当に嬉しいです。ですが、十分な量の睡眠をとらずに走るくらいなら「無理せず寝てください」と言いたくなります。
最高の日の出ランは、前日の夜から始まっているんです。
1. 最高の朝は、ベッドに入った瞬間に決まる
昇る朝日を浴びて走る。
その圧倒的な高揚感や、細胞が目覚めるような爽快感は、一度味わうと病みつきになります。
しかし、最高の「日の出ラン」をするための準備は、朝起きた瞬間ではなく、前日の夜に始まっています。
「早起き=気合」と勘違いされがちですが、それは間違いです。睡眠時間を変えることなく、前にずらしてきているだけなのです。24時に寝ていたのを22時に変えて、その7時に起きていたのを5時に変えているだけの話なのです。
2. 「トップランナー」ほど、ベッドへ急ぐ
ビジネスの最前線で戦うトップランナーたちも、「睡眠」を戦略的に捉えています。
例えば、サイバーエージェントの藤田晋社長。
かつてR25の記事でも語られていましたが、あれほど多忙な日々を送り、ハードなジムトレーニングを欠かさない彼でさえ、「睡眠時間は削らない」ことを徹底していました。
「寝ないと明らかに仕事のパフォーマンスが下がる」
「脳のCPUが下がるっていうか…頭に膜がかかってるみたいになっちゃう」
「俺はぶっちゃけ、寝ないで仕事してるヤツを見ると「うーん…ダメそうだな」って思っちゃう」
(参照:R25 - 藤田晋氏インタビュー)
これは必ずしもトップ経営者に限らず、私たちビジネスマンにも通じる真理です。
結果を出し続ける人は、起きている時間のパフォーマンスを最大化するために、寝ている時間を聖域として守っています。忙しいから寝ないのではなく、忙しいからこそ、パフォーマンスを落とさないために寝る、そのための時間捻出を工夫する、のです。
3. 「寝ないで走る」は、明確な損失である(科学的根拠)
睡眠時間を削ってでも走る行為はストイックに見えて少し美しく感じる場合もあるのですが、スポーツ科学の観点から言えば、これほどコスパの悪い投資はありません。感覚的な話ではなく、データがそれを証明しています。
① 怪我のリスクが「1.7倍」に跳ね上がる
睡眠不足は、集中力の低下だけでなく、身体の協調性(バランス感覚など)を著しく鈍らせます。
米国小児整形外科学会で発表されたマイルウスキーらの研究(2014年)によると、「睡眠時間が8時間未満のアスリートは、8時間以上眠る選手に比べて、怪我をする確率が1.7倍高かった」という衝撃的なデータが出ています。
- 参照論文: Chronic Lack of Sleep is Associated With Increased Sports Injuries in Adolescent Athletes (Milewski et al., 2014)
せっかく健康のために走っても、睡眠不足のせいで怪我をしてしまっては元も子もありません。寝ないで走るのは、怪我をするための準備運動をしているようなものです。
② 成長ホルモンが出ず、体が「老化」する
ランニングで破壊された筋肉や組織を修復する成長ホルモン。これは運動中ではなく、睡眠中(特に寝入りの深いノンレム睡眠時)に集中的に分泌されます。
睡眠不足とは、この回復・メンテナンス時間を放棄することを意味します。回復しないまま次の負荷をかければ、パフォーマンスは落ち、体はただ消耗していきます。
- 参照: Sleep and the athlete: narrative review (British Journal of Sports Medicine)
4. 「早く寝る」という、最も難しいトレーニング
私たちHINODEが提唱したいのは、単に「日の出で走ろう」ということだけではありません。
「日の出とともに走れるような、規律あるライフスタイルを作ろう」ということです。
- 楽しい飲み会を一次会で切り上げる勇気を持つ。
- ダラダラと見るスマホを置いて、照明を落とす。
- 明日のウェアを枕元や玄関に置いて、布団に入る。
これら全てが、翌朝のランニングに向けた重要なセットアップです。
正直なところ、朝早く起きることよりも、夜の誘惑を断ち切って早く寝ることの方が、よほど強い意志力を必要とします。 だからこそ、それができる人は強いのです。私はもう日の出ランする人だと思われているので2次会などを断っても角が立ちにくいのはありますが、これはみなさんも1ヶ月も発信していればそうなると思います。
5. 今夜は、走るために寝よう
睡眠不足の重たい体で迎える朝日は、本来の美しさの半分も感じられません。
万全のコンディションで、クリアな頭で、軽快なステップで迎える日の出こそが、本当の日の出ランです。
もし、あなたが明日、最高の走りをしたいと願うなら。
今夜すべきことは、一分でも早く目を閉じることです。
